A.51版にあった、火薬類について包装物外表面の数量表示に関する特例は、7.1.5.1 (c) も8.1.6.9.2 Step 6 (h) の下のNote(ヨーロッパでの特例)もすべて削除されました。包装物外表面への数量表示は一般危険物と全く同様になり、貨物が2個以上あれば、青いページに記載してある数量単位を使い、該当する実量を表示します。
申告書の書き方ですが、申告書の数量は原則的に青いページにある形態の数量 (即ち、Net Quantity - 純量) を記入します。中には液体の火薬があってLitre表示、或いは総重量G表示のものもあるかも知れません。
52版の8.1.6.9.2 Step 6 (i) には、個々の物件のNet Quantity (純量) に加えて、物件中に入っている火薬そのものの 「火薬だけの正味量 - Net Explosive Mass)」 を補足表示する事になりました。この場合、NEQ, NEMもしくはNEWのコードをkg.もしくはlitreの単位に加えて記載することになっています。Appendixを見ると、NEMとは、包装材料、ケーシングなどを除いた火薬そのもの量を言うとあり、NEQ, NEC, NEWもすべて同意語であると書いてあります。
申告書の書き方は、例えばUN 0275 Cartridges, power deviceを例にとれば、
UN 0276 Cartridges, power device | 1.4C | 2 wooden box X 75kg | PI 134 |
| | (NEM 32kg) | |
と書きます。この場合、32kgは1ヶのWooden boxの中に入っている75kgのCartridgesからケーシング等の重量を差し引いて、火薬そのものだけの重量と言うことになります。火薬そのものの総量は32 x 2で64kgとなります。10箱あって、収納されているCartridgeの量が違えば、1行づつにNet Qtyを書き、それぞれにNEM量を記載しなければなりません。
火薬類でなくても、例えば Paint が10缶あって、内容量が異なる場合は一々書かなければならないのと同じ理屈です。