(リチウム電池を内蔵する補聴器とその充電装置についての質問です。)

Q.
IATAの “2021 Lithium Battery Guidance Document” の Page 19 に質問 EEとして、”What is the correct classification for hearing aids or Bluetooth® “earbuds” that are shipped in a charging case or with a charging case in the same package?” があり、その答えとして、”Bluetooth® earbuds or hearing aids that are shipped in or with a charging case should be classified as “UN3481 Lithium Battery packed with equipment” and packed in accordance with PI 966. If the charging case is shipped without the earbuds, the case must be classified as “UN3480 Lithium Batteries” and packed in accordance with PI 965, このIATA Guidance によるとチャージングケース自体がバッテリーであり、このような商品は「機器同梱」のPI 966に分類されるとなっています。チャージングケース自体がバッテリーだとすると、「電池の正味量」はどのように考えたら良いでしょうか? 外側のプラスチックケースまで含んだチャージングケース全体の重量でしょうか? それとも、内蔵されているリチウム電池そのものの重量でしょうか? アドバイスを頂けたら幸いです。 (2021.11.30)
A.
お尋ねの件の答えは、IATAのGuidanceの中にあります。Page 3のNet Quantityの定義をご覧ください。

「Net Quantity (正味数量) とは (a) 輸送容器の中に収納されている危険物質の実重量もしくは容量で、如何なる包装材料の重量または容量も含まない重量、容積を言う。もしくは、(b) 包装されていない危険物質の重量 (例:UN3166 Vehicles) を言う。」となっています。更に説明として、「本定義の意図として、”危険物質 (dangerous goods)”とはTable 4.2に掲載されている正式輸送品目名(Proper Shipping Name)で表されている物質(substances)もしくは物件(articles)である。例として、“Fire Extinguishers 消火器)”についての正味量は消火器そのものの重量であり、機器と同梱、もしくは機器に装着されている物件の場合は、物件の正味重量となる、例として、”装置に装着されているリチウム電池”の正味重量は輸送容器の中のリチウムイオン電池の正味重量となる。

このNet Quantityの定義はガイダンスの Page 17の質問U.とV.でも読み取ることが出来ます。従って、ご質問の答えは「IATA ガイダンスのPage 19の質問EEの回答の如く、外側のプラスチックケースなど、一切の包装材料は含まず、輸送容器の中に収納されているリチウム電池のみの正味重量を用いて輸送します。」となります。

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