(航空会社はIATA 運賃を守らず、より高額、或は、より低額の運賃を適用しても良いですか?)

Q.
航空会社はIATA運賃と異なる運賃を使用しても構いませんか? 例として、香港発 成田行きの基本運賃は HKD 20.09/kg なのですが、50kg の貨物を HKD25.00/kgで運んでも構いませんか? (2019.1.31)
A.
IATA の貨物運賃が全く守られていない今日、日々の市場慣習で、IATA運賃より安い運賃が公然と横行しています。航空会社はIATA運賃とかけ離れた市場運賃を使って輸送しても、監督官庁は見て見ぬふりをしています。安く売っても咎められずに良いのであれば、高く売っても差し支えないと思うのは当然と思います。しかし、規則に従い、100%法令に従った場合、2国間航空協定で定められた運賃の使用が義務付けられています。例えば、香港発、成田着の運賃はIATAの運賃が「政府認可運賃」となっています。法令に従った場合は、IATA運賃を守らなければ、法令違反になります。

因みに、香港発アメリカ着の運賃は香港・アメリカの2国間航空協定で「オープンスカイ協定」になっていますから、運賃はダンピングしない限り、まったく自由です。法令では、正しい貨物運賃はそれぞれの2国間航空協定によって決まっています。現状は、無法状態と言う以外に言いようがありません。

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