(特別規定の番号の付け方を教えてください。)

Q.
IATAの危険物規則書の第4章にある特別規定はA1から始まって、A200番台までは数を追って付いていますが、その後、300番台へ飛び、更に800番台へ飛びます。また、SP A1とA2には後ろに括弧に入った数字はありませんが、A3には (223)と言う数字が括弧の中に表示されています。この括弧の中の数字の意味も教えてください。 (2018.2.28)
A.
IATA 危険物規則書の特別規定 (SP – Special Provision) の番号の頭に ”A” が付いているのは AIR (航空) の ”A” であり、航空輸送に直接関連する特別規定であると言う意味になっています。特別規定の文言が国連の危険物輸送専門家小委員会が発行しているモデル規則書 (UN Model Regulations published by the UN SCoETDG – Subcommittee of Experts on the Transport of Dangerous Goods) と同文である場合には、国連の特別規定番号を括弧の中に入れ、すぐ後ろに表示されることになっています。例えば、SP A3は国連の特別規定番号 SP 223と同じなので、A3 (223) と表示されています。航空以外の危険物規則書には A3ではなく、223番として表示されています。

番号の付け方ですが、特別規定A1からA212までは UN SCoETDG が制定した特別規定で、順番となっています。

SP A302 からA331へと続く300番台の特別規定は、航空輸送に特化した ICAOが発した特別規定で、早急な実施を必要とした新技術が齎すリスクに対応した規定とされています。例として、A302は水棲動物に酸素・空気を供給する装置 (オーストラリアのFish Pac社が貸し出しているコンテナ) や、A324 – オリンピックの聖火や象徴的な炎の輸送、A331 – リチウム電池の輸送などとなっています。

SP A801から A805へと続く 800番台の特別規定はIATAが考案した航空輸送に特化した特別規定で、ICAOが300番台の番号を付けるに値しない軽度の特別規定となっています。

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