(USG-04 に関する質問です。)

Q.
仕向け地はアメリカのマイアミで UN 1210 Class 3 PG III PI Y344を送り出します。USG-04 を確認しましたところ危険物と見做されるための危険性物質の判別についての記述のようなのですが、荷主さんの方で危険物に該当するかどうかの指針のようにも読み取れます。航空会社としてこのUN番号で申告を受けているのであれば、USG-04をクリアしていると言うことで受託が可能であると理解してよいのか、ご教授ください。 (2015.11.30)
A.
アメリカは特に危険物に関しては、何処の国より厳しく、うるさくアメリカの連邦法規 49 CFR を厳しく遵守させています。勿論、シッパーに対しても、アメリカの全ての例外規定を必ず守って貨物を出荷しなければならないと義務付けています。航空会社も例外でなく、USG-13 の (a) に、『アメリカ国発着又はアメリカ国内を運送するために、本規則に従って準備された輸送物について、運航者は荷送人が本規則の中に記載されているすべての適用するアメリカ政府例外規定を満たしていることを確認しない限り、その運送物を受託してはならない。(9.1.2 参照)』 とありますように、荷送人が USG-04 を完全にチェックし、大丈夫と決定したことも、航空会社ももう一度チェックをして、荷送人の申告に間違いはない事を立証して初めて受託できるのです。荷主「オーケー」ならば、航空会社も自動的に「オーケー」ではないのです。因みに、本件 UN 1210 CL 3 PG III PI Y344 は、USG-04 (1) Hazardous substances の 49CFR 172.101 の Appendix A に記載されていませんから、RQ の表示も必要でないと言う結論になります。USG-04 はシッパーの問題だから、航空会社は関係ないと片付けることはアメリカの政府例外規定 USG-04 も USG-13 も許していません。

アメリカへ行く、出る、通る貨物についての Appendix A to 172.101 - List of Hazardous Substances and Reportable Quantity (Table 1 to Appendix A - Hazardous Substances other than Radionuclides) はアメリカ行く、出る、通る貨物を扱う航空会社にとって必携の資料です。USG-04 の 1 (b) の下にダウンロードのアドレスがありますからダウンロードされ、アメリカ行き、もしくは、通過の貨物の受託の際、必ず、チェックするようにしてください。シッパーさんに二重、三重の安心を与える航空会社として当然のサービスです。

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