(リチウム電池取扱いラベルを青色で印刷してしまいました。許されますか?)

Q.
この度、中国よりリチウムイオン電池を輸入しますが、電池を入れる外装箱に危険物
表示が必要ということでリチウム電池取扱いラベルを枠も含めて青色で印刷してしまいました。ところが、マークの外枠は赤斜線、文字とマークは黒で無くてはいけないと指摘を受けました。今回、青で印刷しましたが、文字の色は絶対に黒でなくてはいけないでしょうか?  (2015.8.31)
A.
ICAO/IATA の危険物規則書では厳しく寸法と色が指定されています。大きさは120mm X 110m (容器の大きさにより105mm X 74mm に縮小してもよい)。外側の縞模様は赤色、文字と図柄は黒色、地色はコントラストした色 (例えば、白色または黄土色)。DGR 図7.4.Hの脚注の説明文に“must”と言う言葉が使われているので、必ず守らなければならない「必須」の条件になります。

リチウム電池はいま航空業界では「腫れ物」に触るくらいに神経質になっています。特に中国発のものが「要注意」と言われていますので、航空会社は厳しくルールを守っていない貨物はお断りしています。容器に印刷されてしまっているのでは、刷り直しは大変でしょうから、航空会社に事情を説明して、受託して貰えるかどうか個別に頼んでみるのも一策です。私の意見では、特に中国発には神経を使っていますから、受け取って貰える見込みは 30% を切ると思います。『規則書を守れない貨物には何が入っているか分からない』と言うリスクを回避する安全第一主義で中国発の危険物 (特にリチウム電池) をチェックしています

[閉じる]


Copyright (C) 2003  Kinoshita Aviation Consultants All rights reserved.