(複数のOverpack の識別符号のマーキングに付いての質問です。)

Q.
8.1.6.9.2 Step 7に 「貨物が複数の Overpack からなる場合、それぞれの overpack には識別マークを付けなければならない」 とあります。また、7.1.7.2には 「1件の貨物が2個以上のoverpack からなる場合、識別マーク及び危険物の合計量をoverpackの上に表示しなければならない」 とあります。この 「1件」 の定義が分かりません。例えば、1 AWBの申告書にUN  xxxx と UN yyyy がそれぞれ1つづつの overpaack で合計 overpack は 2個だとします。複数の overpack ですから、識別符号が必要です。実際のチェックではUN番号を見てチェックをしてしまいます。わざわざ識別符号を見る必要がありません。国連番号で識別が可能です。これで良いのでしょうか? (2014.7.31)
A.
A. DGR 8.1.6.9,2 Step 7 の Notes 1 の内容は、DGR 7.1.7.2 の Note と同じ内容で、複数の国連番号が収納されているオーバーパックには、国連番号ごとに内容量が明記されていなければならないとなっています。そこで、貴方の質問にお答えすると、先ず、「1件の貨物」とは、1件のストレート貨物もしくは、混載貨物の場合は、1件の House AWB です。1件の Master AWB ではありません。

同一 AWB に 2個の貨物があり (例: UN xxxx と UN yyyy)、 それぞれが別々のオーバーパックに収納されていたら、オーバーパックの識別符号が必要です。国連番号と混同しないでください。仮に、Overpack No. 1 と Overpack No. 2 と識別します。国連番号は危険物の物件・物質を識別するための番号です。識別の意図が異なります。

Overpack No. 1 に UN xxxx 正式輸送品目名、内容量が表記されています。Overpack No. 2 には UN yyyy 正式輸送品目名、内容量が表記されています。正しいかどうか、貨物と申告書を照合します。

貴方は、オーバーパックの識別符号と危険物の識別に使用される国連番号を混同しています。貴方のチェックのやり方は許されていない『近 道』を取った間違ったチェックの仕方です。『ショートカット』は、危険物の取扱いの手順では、絶対にやってはならない事です。それぞれのチェックは何のためかよく理解して、ステップ、ステップを確実にチェックしなければなりません。気を付けてください。

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