(リチウム電池は国連のテスト合格品であることが必須になっています。見分け方を教えてください。)

Q.
リチウム電池はすべてUN 38.3のテスト合格品である事が必須と思いますが、UNの要件が設定される前の過去の製造品を含めてすべてが対象となっているのでしょうか? UN 38.3のテストは国連の試験所に持ち込むのですか? UN 38.3のテスト合格品である表示か合格証明証があるのですか? (2013.6.30)
A.
DGR 3.9.2.6. (a) に定義されているように、個々のリチウム単電池 (セル) や組電池 (バッテリー)は、例外なくUN Manual of Tests and Criteria, Part III, Subsection 38.3のテストに合格していなければなりません。これは過去の製造品も例外ではありません。テストは国連の試験所へ持ち込むのではなく、各メーカーの施設内で自主的に国連の設定しているTest 1からTest 8までの試験を実施をし、合格していなければなりません。

また、DGR 3.9.2.6 (e) の1.から9.とそれに続くNoteに詳細に規定されている品質管理プログラムの元で製造されていなければなりません。この品質管理プログラムも自主的に各メーカー社内で国連の規定に従った品質管理プログラムで実施すれば良いことになっています。膨大な製品の数と世界各国にわたる膨大な数のメーカーを対象にして、製品に UN Test 合格の表示をつけることや合格証明証を発行することは困難で、国連ICAOで討議を重ねていますが、結論はでていません。国連のテストが多方面にわたる事と、テストに使用する電池の数の多さで、一流のメーカーでないと、国連のテストに合格する製品を作ることは困難なので、相互信頼を基幹とする危険物輸送においては、一流のメーカーの製品は大丈夫と言う信頼で電池の輸送が行なわれています。

2013年1月1日から国連のUN 38.3のテストは刷新され。2014年1月1日までは刷新前の基準でテストしたものの輸送は認めるが、2014年1月1日からは刷新された基準のものでなければならないとされています。

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